「コミュニケーションよるストレス」と表題をつけてみましたが、
本当にコミュニケーションができていれば、ストレスは発生しようがない。
コミュニケーションが、不完全で中途半端だったりするときに、ストレスが発生するわけです。
では、どういう時に、そうなるのか、どうすればそれを避けられて、しっかりとしたコミュニケーションができるのか、ポイントを見てみましょう。
1、過去のフィルターで、相手を見ない
過去に、すごく怒られた経験のある上司と話すとき、また怒られるかもしれないと思うと、緊張したり、不安になったり、するでしょう。
しかし、その上司は、現在は怒っていないかもしれません。
過去の経験で、相手を見るのではなく、現在、生きて目の前にある上司に、きちんと向き合ってみましょう。
あるいは、過去に、苦手だった上司がいたします。
そして、別の会社で、また同じようなタイプの人が上司になるとします。
そうすると、反応して不安になったりします。
確かに、似ている部分もあるかもしれませんが、よく見てみると、違う部分もたくさんあるでしょう。
過去の経験で、相手を見るのではなく、現在、生きて目の前にある上司に、きちんと向き合ってみましょう。
2、よくよく相手に関心をもってみる
苦手な相手とコミュニケーションを、全く取らないと、ストレスにはなりません。
苦手な相手と、いつもどおり、いやいや中途半端にコミュニケーションをとると、ストレスになります。
苦手な相手と、もっと向き合おうと思って、努めてコミュニケーションを取ろうとすると、やはりストレスになるでしょうが、ストレスは少し軽くなるでしょう。
しかし、苦手な相手と、本当に、まっすぐに向きあって、よくよく関心をもって観察してみると、今まで気づかなかったことが見えてきます。
相手の話し方のパターンに気づいたり、相手の背後の動機が見えてきたり、いろんなことが分かってきます。
「理解」が起こると、ストレスは減ります。
完全な理解においては、ストレスはゼロになります。
3、相手に合わせようとしない
相手に無理に合わせようとすると、ストレスになります。
自分に正直でいる勇気、嫌われることをいとわない、勇気を持つことです。相手に依存しないこと。
しかし、ここで問題なのは、「自分に正直」というのがどういう意味か、ということです。
多くの人が、ここで引っかかっています。
「自分に正直」というのは、単なるわがままや、表面的な好き嫌いの表明では、ありません。
自分自身が、自分自身や、他人や、社会に、理性的に正直に、向き合ってみたときに、正しいと思えることに、正直であるかどうか。自分自身が第三者の視点に立ってみて、自分自身をチェックすることも含まれるかもしれません。
そういった意味で、「自分に正直」であれば、堂々と、その考えや気持ちを、相手に伝えればよいです。必要であれば、なぜそう思うのかの理由も、おちついて、丁寧に伝えます。
そうであれば、相手は(考えが異なっていたとしても)、一つの考えとして尊重して受け入れるはずです。
それができない相手であれば、相手がまだ未熟であるということです。
4、相手の言葉ではなく、相手の存在自体に向き合う
相手の言葉ひとつひとつに、とらわれたり、反応したりしないように。
自分自身に注意を向けないように。
相手は、あなたに対して注意(意識)を向けているでしょうが、
あなたは、相手に注意(意識)を向けるべきです。
なぜ相手は、そのネガティブな言葉を言っているのか、なぜそんな不機嫌になっているのか。
相手に関心を持ってみましょう。
基本的に、不機嫌になるということは、100%、その不機嫌になっている人自身に原因があります。
確かに、怒られた当事者も、おそらく悪かったのでしょう。
しかし、それを自分の感情で、感情的になって怒ったりするのは、明らかに、怒る人に何か、後ろめたい部分があるからです。
それを冷静に認識できるくらい、余裕が出てくればよいですね。
5、コミュニケーション能力を上げる
上記のようなことができる能力は、全て、コミュニケーション能力の一部です。
・相手に向き合う。状況を、楽に知覚する。
・明確に、自信をもって、自分の考えをまとめる
・明確に、自信をもって、自分の考えを伝え、理解させる。理解させるところまで責任を持つ。
・相手の考えを正確に受け取り理解する
こういった一つ一つが、楽にできるようにしていけば、単純なコミュニケーションについては、基本的には、一切ストレスを抱えることはなくなります。